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仕事例:家づくりの取材

更新日:2020年10月14日

【誰かの大切な人生をのぞかせてもらう】



2020年4月発行、フリーマガジン「イエタテ」の別冊『わたしの住まい みんなの暮らし』Vol.2についてのご紹介です。


http://mixpaper.jp/scr/book_detail.php?id=5e9fcbecd4f88


いくつかの新築住宅とインテリアショップを取材させていただきました。


【家には人の軌跡と未来が詰まっている】


家をつくると言うことは、人生をつくることだなと感じます。いつも。


取材を受けてくださるご家族は、皆さん本当に温かく、暮らしの奥のプライベートな部分まで見せてくださる。

3月は新型コロナ感染が静岡にも広がり始めた段階で、マスクと手袋をしてお邪魔しました。


家は価値観の集合体。


特にLDKがすっきり広くて、居心地がいいおうちには「完璧な計算のもと作られた、バックグラウンド的収納」が備わっていて、それに羨望の眼差しを向けてしまいます。暮らす前にここまで考えたのが、すごい。


あとは、取捨選択の潔さ。


いらないものはいらないし、必要なものは必要なのです。その線引きがすばらしい。


それは、「人生の中で自分が歩きたい道」をきちんと選んでいるということ。



【そしてプロの方々のポリシーに触れる】


巻頭特集の「好きなものに囲まれる 心地いい暮らし」の取材のため、静岡の用宗(もちむね)にある「Timeless Gallery&Store」さんと、浜松の都田にある「ドロフィーズインテリア」さんを訪れました。


用宗が、今のように盛り上がる前から店を構える「Timeless Gallery&Store」さん。ツタが絡まる外観が、ものすごくジブリ感があってノスタルジック(3月はまだツタが茶色だったけど)。


オーナーの花澤さんの話がとてもユニークで、面白かったです。


今回はつくづく、「現場での短期的な印象」と「家に帰ってからじっくり思い返される印象」が違うものだなと学びました。



↑家に帰ってからパソコンに向かうと、このシグマの靴ばかりが脳内に浮かぶのです(写真は撮ってなかったのに)。


「思い出を履く」というコンセプトが、「ずっと愛せるものを選ぶ」という特集のコンセプトをなぞるように形にしたものだからかもしれません。



↑あとは、この山中漆器のお椀も。


漆器で有名なはずなのに、このアイテムは漆が塗られていない。漆を塗ることができるほどの木のお椀は、それ自体がものすごく美しいのだそうです。


「お椀は毎日必ず使うもの」だからこそ、手に馴染み(インパクトより心地よさ)、シンプルで心地いいものがベター。オーナーご自身が時間をかけて、自分のために探し抜いた究極の品がこのお椀で、取り扱えるまでの経緯も胸に響いたのです。


でも一番印象に残ったのは、ご自身の家づくりのお話。


どんな場合でも、「自分ごと」を出して語っていただくのが一番好きです。言葉に体温が宿るような気がして。



【憧れの場所へ再び】


都田の「ドロフィーズインテリア」さんはプライベートでもよく訪れています。マリメッコの生地が大好きで、ここには限定色も含めて本当にたくさん揃っているから。


田園風景が続く田舎町の一角に、密やかに広がる北欧の街並み。


自然との共生を意識したガーデニングの素晴らしさ、街の人との境界をきちんと分ける意識(この「ここから先は民家です」を記すための看板すら可愛いという心憎さ)が胸をくすぐります。


個人的には、カフェ利用がしたい。


私自身は、以前一人でふらふらとドロフィーズさんを訪れ、マリメッコの「シールトラプータルハ」という生地を買い(めっちゃ大好きな柄の限定版)、12時きっかりに「一人でランチしよう」とカフェを尋ねたら1時間待ちで諦めた記憶しかありません。予約はできないので、オープンの11時に行くのがいいのかと。


ここでは、ハンスJ.ウェグナーの椅子をはじめ、北欧の名作と呼ばれる家具がそのままカフェのインテリアとして使われています。


座ってみて、恐ろしいほどに気に入ったら「いつか買おう」と夢見ることができます。すいません、すぐ買えるような値段じゃないので、まずは夢見ることから始めたい。が、そろそろそんなこと言ってられない年齢。数十年使いたいものは、もう買っておかないと。


人生を見つめなおすきっかけをいただきながら。


毎回、ぐっちゃぐちゃの家に戻り、フウ、とため息をつくわけです。





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