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骨董の話:日本の古いものに触れる

更新日:2020年7月17日


仕事なのか趣味なのか。


不思議なライフワークの一つとして、骨董に触れる機会があります。


元はプライベートで知り合った、私自身の母親よりも年齢が上の女性。彼女は30年ほど日本の骨董を扱う店を経営していました。


私は手の届く価格の湯呑み、おちょこなどを購入し、生活に取り入れてみることに。


それらは繊細ながらとても丈夫で、日常に溶け込むようにして私の暮らしを支えてくれるのです。



江戸時代の古伊万里。


大正期の藍染生地。


はたまた、北欧のヴィンテージ食器。



報酬よりも手間の方が多くかかるような、手仕事が生きる道具たち。


それらは、「人が全力で生み出したものに、価値のないものはない」とても言っているかのように、美しく強く存在しています。


現在はお店を閉め、私は「彼女が集めた宝物」を世に出すためのお手伝いをしています。


「陰翳礼讃の世界を地でいく」


骨董を愛する人の暮らしは、「自然な明かり」を楽しむことを大切にしています。


色あざやかな原色は必要ない。それらは自然の中にある花、空の色、鳥の色などを取り入れることで補うもの。


家の中は、深い軒から注ぐ少しの光、窓から見える明るい緑の反射光だけで十分。


その「うっすらと暗い」室内に、白地に愛を添えたうつわが映えます。


少し陰りのある空間だから、朱色や金色の彩りが美しく光ります。


谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を読むと、ああ、この世界そのままだな。そう感じます。


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