昔の旅5:たとえば東欧の列車について/その2
- primarytomoko
- 2020年8月18日
- 読了時間: 5分
これは私自身が2008年の4月、ハンガリーとチェコを旅した記憶の記録です。当時使っていたパソコンのHDDの記録を、「古いデータと写真を全部入れ込んでいる」大容量のHDDの奥底から発見しました。
社会主義国だった東欧諸国がEUに加盟して数年、急激に資本主義化する国々を旅しました。素朴な可愛さに憧れて訪れたそこには、理想と少し違う朗らかな世界がありました。
為替レートなどは当時のものです。
【東欧旅行日記:たとえば列車について。その2】
プラハからチェスキークルムロフまでも列車を利用していきました。
この時のお供は、市場で買ったマスカット。列車のお供はいつもフルーツ(素敵。同行者のセレクトです)※ちなみにプラハに戻る時はバナナがありました。
プラハから中都市CeskeBudejovice(何度声にだしても読めない。チェスキーブディヨビツェ?)まで2時間半、そこから1時間ほど列車を待って、チェスキークルムロフまでまた1時間ほど。
…の旅の予定でしたが、またまたトラブル。
どうも途中の線路を工事していたらしく、走行中の切符チェックの際に「●●の駅でバスに乗り換えなさい」と言われました。が、女性の車掌さんがすべて現地語で言うのでちんぷんかんぷん。追い掛けて説明を求めたところ、たまたま居合わせた韓国人女性ガイドさん(その日は勤務外で、所用があって列車に乗っていた)が英語で説明してくれました。
さらに、バスに乗り換える駅で再び声をかけてくれ、加えてバスの中でもそばに座らせてもらいました。感謝感激。
ところが、バス移動が終わって列車に乗り換えた後、ふたたび列車トラブル。停止したまま動かなくなり、特急から各駅停車に乗り換えてと指示が降りて来て、まったくもってついてないと思いつつ移動を。もう次の電車に乗り換える駅につく時間なのに。

←動かない車両を見る人々
ただ、ガイドさんとたっぷり話す時間が持てて、その間にいろいろなことを教えてもらいました。
彼女はヨーロッパに住み始めて9年目、プラハに移住して3年目の韓国人で、英語もチェコ語もペラペラでした。以前はポーランドに住んでいたそうなので、そちらの言葉も話せるのだと思います。
ガイドさん曰くの情報。
ひとつめ。プラハはここ3~4年でびっくりするほど物価が上がり、メトロの初乗りは20コルナが26コルナに、ランチは100コルナで食べられたものが200コルナに跳ね上がったそうです。
※現地銀行では1万円=1470コルナでの両替えが多かったです。本当のレートでは1コルナ5円もしないはずなのですが、実際手数料なども考えると1コルナ=7円で計算していました。チェコは両替えのレートがとても悪いとのこと。銀行でもそれほどよくないので、町中のEXCHANGEはあまり利用しない方がいいみたい。どうしても銀行が開いていない時は、プラハ駅の中にある比較的良心的な両替所を使うのがいいかもしれません(ものすごく近所に並ぶ2軒の両替所で1万円がいくらになるか尋ねたら、一方は1300コルナ〈1470と提示しておきながら、170コルナも手数料!〉、もう一軒は1410コルナ〈こちらは1500の提示で手数料が90コルナでした。〉だったことも。必ず確認せねば~なのですね)もしくはカードでキャッシングするとか、そういう手を使う方がお得かも。
ふたつめ。6月~9月にかけてのヨーロッパ人の夏休み期間には、もっともっとたくさんの観光客が来る。7月はパリよりも観光客が多くなるとプラハの公式発表にあった。特にお年寄りが多いとのこと。
みっつめ。観光客で訪れるのは、1位がドイツ人(近いから)。2位がスペインとイタリア。とんで10位が日本人。韓国人が28位なので、アジア人がいたら日本人、くらいの判別ができそう。実際4月の半ばはあまり日本人がいませんでしたが。
よっつめ。日本人のパスポートは4000ユーロで売れるので、とっても気をつけて。なぜなら中国人はビザがないとヨーロッパに来れない。韓国人と日本人はいらない。だから狙われるとのこと。
いつつめ。チェコ内を移動するなら、列車ではなくバスを使いなさい。バスは安くて安全。ホントにそれは体感しました。
むっつめ。プラハではなく、その他の郊外都市もおすすめ。Taborなんてすてきよ(といって、これからTaborで観光勉強会があるのよと資料を見せてくれた)。 Taborはプラハの南にある中都市で、列車の窓から見える景色が素敵だった。郊外はまだ比較的物価が安いそうです。あとはポーランドと、二つくらいオススメスポットを薦めてもらったんだけど、忘れてしまいました。ちなみに「スロバキアはコーヒーを飲むくらいしかすることがないわ」だそう。
「王宮や旧市外にはスリがいっぱいで、わたしはガイドをしているから顔を覚えちゃったわ」てなこともおっしゃっていました。とあるスリの親子は綺麗なかっこうをしていて、カメラとガイドを持って、いかにも観光客の振りをして毎日うろうろ。ある時、自分がガイドをするグループの子をスリから守ったら、「首をかっきられるジェスチャーをされたわ」。ああこわいこわい。
そしてTaborに到着後、「じゃあ、あとはこの列車に乗ってCeskeBudejoviceまで行きなさい。そこから列車ではなくバスに乗る方がいいわ。バスターミナルは駅のそばのマーケットの屋上よ。グッバイ」そう言い残して颯爽と去っていく彼女はとてもかっこよかった。
最後まで見届けてサヨナラしてくれた、ガイド魂というかなんというか、もう本当に感謝です。ありがとう。
彼女が言った通り、郊外のチェスキークルムロフで飲んだビールは1杯0.3mlで12コルナ。これがほんとのチェコ価格なんだろうなあと思います。(とはいえ、同じチェスキーの土産ものやで売っていたクッキーオーナメントは1つ60コルナ。やはり土産ものは高い)。
その上、CeskeBudejoviceからチェスキークルムロフまでのバス代は200円くらい。45分乗ってたんだけど。安いなあ。列車もバスも安いみたいですが、バスの方がオススメです。チェコ国内なら。
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